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教授 中畑新吾

教授 中畑新吾

令和3年10月1日付でヒトレトロウイルス学共同研究センターHTLV-1/ATL病態制御学分野の教授に就任しました中畑新吾と申します。

私は大学院からポスドク(博士研究員)留学時代までの10年間、基礎生物学を対象として研究を行ってまいりました。帰国後、研究を続けるモチベーションとして、好奇心や探究心だけでなく、「人のため、世のために役立つことを」と強く思うようになりました。そのとき、幸い、宮崎大学医学部の生化学教室の森下和広教授の研究室に入ることができ、以降、15年間、森下和広教授のご指導のもと、白血病の研究に取り組んできました。そして、昨年、ヒトレトロウイルス学共同研究センターで成人T細胞白血病(ATL)の基礎研究を担う一分野を主宰させて頂くことになりました。

このセンターの前身の一つである鹿児島大学難治ウイルス病態制御研究センターは、鹿児島県に多発するHTLV-1感染によるATLや神経難病HAMを軸とする、医学部附属の研究施設として平成5年に設立されました。HTLV-1/ATL病態制御学分野は、平成31年のヒトレトロウイルス学共同研究センターの設立に伴い、難治ウイルス病態制御研究センターの血液・免疫疾患研究分野(旧感染宿主応答研究分野)が医歯学総合研究科の血液・膠原病内科学分野として再編されたことにより、令和3年に新設されました。血液・免疫疾患研究分野は、平成15年に初代教授として有馬直道教授(現 鹿児島大学名誉教授)、平成27年に第2代教授として石塚賢治教授(現 鹿児島大学血液・膠原病内科教授・副病院長)と引き継がれ、病院での診療のみならず、ATLの基礎、臨床研究を中心に数多くのご業績を残されています。私も鹿児島大学ヒトレトロウイルス学共同研究センターのこれまでの源流を引き継ぐ者の一人として、ATLの克服に向けて研究、教育に励み、社会貢献を果たしていく所存でございます。今後とも皆様方のご指導とご支援を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

令和4年4月 中畑新吾

略歴
1993年3月 岐阜県立斐太高等学校卒業
1997年3月 北海道大学水産学部水産増殖学科卒業
2002年3月 北海道大学大学院理学研究科生物科学専攻 博士(理学)取得
2002年5月 米国デューク大学医療センター遺伝学部門・ポスドク研究員
2003年8月 米国国立衛生研究所 (NIH)・国立心肺血液研究所(NHLBI)・ポスドク研究員
2005年9月 北海道大学大学院理学研究科・ポスドク研究員
2006年5月 宮崎大学医学部機能制御学講座腫瘍生化学分野・助手(助教)
2017年6月 同 講師
2019年4月 同 准教授 (2021年4月〜 血管動態生化学)
2021年10月 鹿児島大学ヒトレトロウイルス学共同研究センター教授 現在に至る